「M-１グランプリ２００６」

リアルタイムでは観れなかったので、ビデオ録画で観た感
想を。

今年のM-１を取ったのは「チュートリアル」でした。 去
年の「ブラックマヨネーズ」が取った時もびっくりしたん
ですが、それ以上に今年の「チュートリアル」がM-１を取
った事にびっくりしました。「チュートリアル」の漫才を
観て１番驚いた事が、「オンエアバトル」向けだった漫才
が、「M-１」でも通用する漫才になった。という所でしょ
うか。というより、今日観た漫才は、「M-１」向きな漫才
になっていました。徳井さんのボケが、変態性溢れるテン
ションが高いボケが。去年１年であそこまで変貌（もしく
は進化）しているとは・・・。驚いてしまいました。

０３年のM-１を取った「フットボールアワー」M-１王者
が再び参戦したのはこれが初めてみたいで。１本目に関し
ては、「チュートリアル」と互角だった様に思いました。
最初の１分、岩尾さんのボケを後藤さんがスカす展開はと
ても面白かった。その後のネタの展開も面白かったし！！
ただ２本目が・・・。居酒屋ネタは０３年の２本目でもや
っていたので。そしてネタの内容も、ほぼ一緒だったので
は？面白かった事は面白かったけど、もっと深化していた
ら良かったかな？

麒麟は今年も１本目は面白かった。（ここ３年では、１番
「・・・」だったけど）川嶋さんの「ガッツ石松」の部分
のスカしが絶妙。そして「M-１」という舞台で見せるアド
リブ。「M-１の申し子」と呼ばれるだけの事はあります。
ただ今年も２本目が・・・。面白い時の麒麟の漫才って、
音楽で言えば「変拍子」な所にあると思います。急に漫才
のテンポが変わる所が。２本目の漫才は、変拍子な部分も
あったけど、ほとんどテンポが変わらず、オチもいまいち。
と思ってしまいました。

今年の「M-１」で１番の売りは、初のアマチュアで決勝
進出した「変ホ長調」私も非常に楽しみにしていたんです
が、聞いた感想はというと、まず最初に思った事は、テン
ポが非常に遅い。今日決勝に残った組がやった漫才が、非
常にテンポがよく乗りのいいポップソングだとすれば、「
変ホ長調」がやった漫才は、非常にまったりとしたスロー
ジャズと言えばいいんでしょうか。そして漫才のネタは、
一言で言い表わすならば、「アマチュアだから許されるネ
タ」だと思いました。大会審査委員長の島田紳助さんも言
っていましたが「野球で言えばボーク」だと。面白いか、
面白くないか？と問われたならば、面白かったんですが。
次また観たいか？と聞かれたならば、「変ホ長調」には悪
いんですが「お腹一杯」だと答えます。（ちなみに「変ホ
長調」は８位でした）

「変ホ長調」よりも順位が下だったコンビは「POISON G
IRL BAND」でした。トップバッターでシュールが売りの
コンビだから、きついだろうな。とは思っていたんですが。
今まで観た「M-１」のトップバッターの中では１番面白か
ったです。最初の靴とかのネタはグダグダだったけど。中
盤の「ズボンはどんなものを買うか？」で、「いわしは履
けない」という所でズボっとはまってしまいました。持ち
時間が４分なのでテンポを速めて、無駄な部分は削ぎ落と
していると思うんですが、これが１５分〜２０分くらいで、
きちんと伏線をはって、テンポを落としたらもっと面白い
漫才になると思うんですが？テレビよりも劇場の方が受け
るんだろうなと。

「ザ　プラン９」は設定自体はベタだったけど、ネタに奥
行きを感じました。漫才の面白さよりも、漫才の懐の広さ
を見た感じが。

「トータルテンポス」は「オンエアバトル」だったら、「
麒麟」を抜いて３位（もしくは２位）に入っていた様な気
が？いわゆる観客受けするネタをしていた様に思います。

優勝した「チュートリアル」東京に進出するのでしょうか？
「ブラックマヨネーズ」でさえ、あんまり全国ネットの番
組に出ていない様な？それに「チュートリアル」は、関西
では売れっ子ですから。これからどうするんでしょうね？
（「ブラックマヨネーズ」はもしかしたら、拠点を東京に
移すかも？と思ったけど、「チュートリアル」は大阪に残
りそうな気がする）